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久保 博孝; JT-60チーム
Plasma Science and Technology, 8(1), p.50 - 54, 2006/01
被引用回数:2 パーセンタイル:7.04(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60における定常運転のための粒子挙動に関する最近の研究成果(特に、第一壁の水素蓄積の飽和,炭素材ダイバータ板の損耗/堆積と水素保持、及びそれらに関連したSOL及びダイバータ・プラズマ中の粒子挙動に関する研究成果)をまとめて発表する。JT-60では、長時間放電を繰り返すことにより、ELMy Hモード・プラズマの後半で第一壁の水素蓄積が真空容器内全体として飽和する現象が観測された。炭素材ダイバータ・タイルについては、外側ダイバータではおもに損耗が、内側ダイバータではおもに堆積が観測された。炭素堆積層中の水素同位体保持率(H+D)/Cは0.032であった。低磁場側の水平面では内側ダイバータ方向のSOLプラズマ流が、プライベート領域では外側ダイバータから内側ダイバータに向かうドリフト流が観測された。炭素材の損耗/堆積の内外ダイバータの非対称性は、これらの流れが原因であることが考えられる。第一壁に到達した水素のほとんどは水素分子として再放出されると考えられているが、その水素分子挙動を直接診断するために、水素分子線の発光分布を測定し、中性粒子輸送コードを用いて解析した。
雨宮 宏*; 和田 元*; 豊田 浩孝*; 中村 圭二*; 安藤 晃*; 上原 和也; 小山 孝一郎*; 酒井 道*; 橘 邦英*
プラズマ・核融合学会誌, 81(7), p.482 - 525, 2005/07
プラズマ核融合学会からの依頼原稿である。幅広い専門分野にわたる学会誌読者のために核融合プラズマでのプローブ測定の実際を解説した。第1章では、シングルプローブにおけるプローブ特性から電子温度と密度を決定する手順と電子エネルギー分布関数の測定法及びイオン温度の測定について静電エネルギー分析器,イオン感受プローブを取り上げて解説した。第2章ではダブルプローブにおけるイオン温度とフローの測定法を非対称プローブと回転対称プローブを取り上げて解説した。原研のトカマクのJFT-2, JFT-2a及びJFT-2Mで得られたデータを紹介してプローブ測定の実際を解説した。
岸本 泰明
プラズマ・核融合学会誌, 80(5), p.390 - 395, 2004/05
近年の高性能の磁場閉じ込め核融合プラズマは、プラズマ中にさまざまな構造を形成することによって達成しており、そこでは時空間スケールの異なった物理過程が複合的に寄与している。そのような複雑かつ複合的な性質を持つプラズマの理解にあたっては大規模シミュレーションに基づく研究が本質的である。本論文では、このようなプラズマの構造形成を支配する物理的な素過程を論じるとともに、幅広いダイナミックレンジを包含する将来の数値シミュレーションの展望を提案する。
朝倉 伸幸
プラズマ・核融合学会誌, 80(3), p.190 - 200, 2004/03
現在のトカマク装置の異なるダイバータ形状や粒子排気方式で、共通に理解されてきたダイバータとスクレイプオフ層におけるプラズマ物理現象について説明する。ダイバータ板の上流部での分布を詳細に測定できる計測器の開発、及びシミュレーションコードの改良によって、ダイバータとスクレイプオフ層の物理研究は最近著しく進展した。この中で4つのトピックス:(1)ダイバータ板上流における熱・粒子輸送,(2)バースト的にダイバータへ輸送される熱流及び粒子流,(3)スクレイプオフ層でのプラズマ流,(4)スクレイプオフ層でのプラズマ拡散、に関する最新の研究成果と今後の物理研究課題について解説する。
岸本 泰明; 井戸村 泰宏; Li, J.
プラズマ・核融合学会誌, 79(5), p.478 - 488, 2003/05
本稿では、時空間スケールを限定した単一の物理階層のみならず、階層間の相互作用が本質的役割を果たす現象の一つである「プラズマ中に発生する乱流と層流」に話題を限定し、多階層・複合概念が核融合プラズマの高性能に果たす役割の一端を紹介する。また、今後の構造形成に準拠した高性能の核融合研究を推進する上で、幅広い時空間スケールを包含する多階層シミュレーション研究の重要性について考察する。
滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏
Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1331 - 1334, 2003/03
被引用回数:15 パーセンタイル:68.99(Materials Science, Multidisciplinary)トカマク核融合研究において粒子と熱の制御が最重要課題の一つである。ヘリウム灰排気と不純物のダイバータ領域内保留はダイバータ板に向かうプラズマ流で決まる。板上の局所的熱負荷は流れのパターンに依存する。したがって、SOLとダイバータプラズマの流れの適切な制御によって粒子と熱の制御ができる。この論文では、PARASOLコードを用いた2次元粒子シミュレーションにより流れの制御を研究した。トカマクのダイバータ配位に似たセパラトリクスのある磁場配位を与えている。主プラズマ中に熱粒子源がある。ダイバータ板近傍にリサイクリング冷粒子源がある。SOLプラズマ中に流れ制御のためにガスパフ粒子源をおく。板上の静電ポテンシャルを変えてダバータバイアシングが可能である。ガスパフとバイアスの流れへの影響を調べた。シミュレーション結果から制御性を評価した。
石島 達夫
JAERI-Research 2000-015, p.94 - 0, 2000/03
核融合炉においては、非接触ダイバータが標準シナリオと考えられている。しかしながら、非接触ダイバータの運転領域は不純物が炉心プラズマに混入してしまう局所的に放射損失が高くなる現象(MARFE)に近接しており、MARFEの回避法が課題となっていた。本論文は、分光学的な解析から境界プラズマ層のプラズマ流がダイバータ領域に不純物を留めMARFEを回避するために重要であることを初めて明らかにした。通常のトカマク放電では異常拡散が支配的であり、新古典拡散理論で予測される不純物の選択的な中心への蓄積は観測されない。閉じ込めのよい負磁気シア放電においては、電子密度、電子温度、イオン温度が中心領域で増大し、この時、炭素密度及び放射パワーも中心領域で増大していることに着目し、分光学的な計測及び解析を行った。その結果、炭素不純物の増加量は、新古典拡散理論でほぼ説明できることを明らかにした。閉じ込め改善度が高い負磁気シア放電の場合、~1秒程度の定常維持が続くと中心において不純物が蓄積することにより閉じ込め性能に影響を与える可能性がある。また本研究では炉心のパワーバランスの理解のために重要である放射パワーの解析を行い、不純物と重水素イオンによる制動放射で説明が可能であることを明らかにした。
内海 隆行*; 佐々木 明; 功刀 資彰*; 藤井 貞夫*; 赤松 幹夫*
Proceedings of 13th International Conference on High-Power Particle Beams (BEAMS 2000) (CD-ROM), 4 Pages, 2000/00
原研において先端的光量子光源の開発とその応用研究の一環として超短パルス・高ピーク出力で繰り返し動作可能なレーザーが開発され、固体ターゲットへの照射を数値的に解析することが要求されている。このため、計算手法としては、3次補間擬似粒子法(CIP: Cubic-Interpolated Propagation)とC-CUP(CIP-Combined Unified Procedure)法が固・液・気各相界面での大きな密度変化を精度良く捉えられ、圧縮性・非圧縮性流体の統一解法に極めて有効な計算手法と考え、CIP法を異なる種類の物質に対して適用できるように拡張し、多相・多成分の連続体が存在する系に適用可能なコードを開発した。さらに、状態方程式(EOS)や熱輸送モデルと物質特性値を本コードに組み込み、固体スラブターゲット照射に伴う熱流動現象を解析してきた。一方、固体ターゲットとして薄膜を用いることにより、ターゲット内部への熱伝導による損失なしにプラズマを瞬間的に生成できると考えられる。このコードを超短パルス・高ピーク出力レーザの薄膜への照射によるレーザプラズマの生成とその伝搬のシミュレーションに適用した結果を示す。
内海 隆行*; 藤井 貞夫*
Therm. Sci. Eng., 7(1), p.21 - 30, 1999/00
X線レーザー発振方式の一つである電子衝突励起型X線レーザーでは、常温の固体ターゲットをレーザー照射して高温・高密度プラズマを生成する過程を含んでいる。このレーザー照射生成プラズマの熱力学特性は、X線レーザーの利得と重要な関係があり、シミュレーション等により正確に推定することが要求されている。超高出力超短レーザー光による物質の溶融・蒸発シミュレーションを行うために多相・多成分の流体が存在する系に適用可能なコードを開発してきた。本論文では、C-CUP法を一般化した本コードの数値解析法の定式化について述べるとともに、このコードによる多相流解析の基本検証問題、及び固体ターゲットへのレーザー照射の解析結果について記述する。
C.G.Liu*; 山極 満; S.J.Qian*
Physics of Plasmas, 4(8), p.2788 - 2790, 1997/08
被引用回数:3 パーセンタイル:12.92(Physics, Fluids & Plasmas)イオンサイクロトロン共鳴加熱を用い、トカマクのコアプラズマにおいてポロイダル回転を誘起する手法の呈示を行った。ここで考慮した機構は高周波サイクロトロン加熱によりポロイダル方向のプラズマ密度非一様性をつくりだすことにより、Stringerの提唱したプラズマスピンアップを不安定化させるというものである。高周波の存在下においてプラズマのポロイダル回転を成長させるための条件を見いだし、それがイオン衝突時間に対する非一様密度形成特性時間の比に依存することを示した。また、数値計算により、プラズマのポロイダル回転が現在のイオンサイクロトロン周波数帯加熱パワーレベルにより生成され得ることも明らかにした。
C.Liu*; 山極 満; S.Qian*
JAERI-Research 96-068, 17 Pages, 1997/01
トカマクプラズマのICRF(イオンサイクロトロン周波数帯)加熱下におけるポロイダルシアー流生成について検討を行い、プラズマのポロイダル回転を誘起する新しい手法の呈示を行った。ICRF加熱によるポロイダル密度非一様性の生成について、通常の衝突項および準線型高周波拡散項を含むフォッカープランク方程式に基づき、解析的かつ数値的に検討を行った。高周波パワーとプラズマ回転の関係を結びつけるモデルを提示し、高周波加熱により誘起される回転の解析を行った。密度非一様性に対して、回転をもたらし得るための条件を見いだし、それが衝突時間に対する減速時間の比に依存することを示した。特に、少数イオンを対象としたイオンサイクロトロン基本波加熱に対しては、ポロイダル回転を励起するための高周波パワーのしきい値の表式を解析的に見いだすことができた。
功刀 資彰; 江里 幸一郎*; 横峯 健彦*; 清水 昭比古*
Fusion Engineering and Design, 28, p.63 - 71, 1995/00
核融合炉における高熱流束負荷機器の除熱研究の一環として、プラズマジェットを熱源とした実験を計画している。特に、実験上大気圧下で作動することを想定しているため、本報では、大気圧アルゴンプラズマジェットを取り上げ、伝熱実験上必要となる狭隘な平行平板間に噴出するアルゴンプラズマの熱流動特性の数値シミュレーションを試みた。流路壁材料としては、原研が提案しているSSTR(Steady State Tokamak Reactor)の候補構造材であるSiCを想定し、このSiC板をプラズマジェットとは逆側から固気混相流で冷却する条件を想定した。シミュレーションは、アルゴンプラズマの非平衡性を考慮した2温度1流体モデル及び電子のマクロ挙動を考慮した西沢モデルを用いて行い、SiC壁の冷却方法によって、プラズマ側の熱伝達特性が著しく変化することを示した。
堀池 寛; 秋場 真人; 小原 祥裕; 奥村 義和; 田中 茂
Phys.Fluids A, 30(10), p.3268 - 3275, 1987/10
ハイパワー磁気マルチポールイオン源でのアーク放電中のパワーフローの実験を行った。ラインカスプを横切る方向でのパワー束分布を熱電対でできたプローブにて測定し、カスプ部でのプラズマの洩れはイオンラーマ半径の二倍の幅を持っていることを確認した。更にプローブで求めたパワー束の分布の積分値を冷却水温度上昇より求めた熱負荷と比較することによりパワー束の絶対値を決定した。普通の放電条件にてアノード壁のカスプ部には500W/cm以上の熱が集中していることがわかった。また中性の粒子によって伝えられるパワーが、全アーク電力の1/3にもなることが示された。引出し電極への熱負荷より、引出し電極近くのソースプラズマの組成を評価できた。